最近、次々と梨山のような高山地帯に茶園が開発されますます高価な台湾茶が出現していますが、高級台湾茶の元祖である凍頂烏龍茶も本来とても高価なものです。茶師が十分に力をこめてつくりあげた凍頂烏龍茶は、産地の価格でキロ1万円程度はします。10数年前に出版された谷本陽蔵氏の著書「中国茶の魅力」でもキロ1万円となっていますので、昔からずいぶん高価だったことが分かります。その価格は、世界の紅茶の平均価格の15〜20倍、日本向けに作られていた台湾緑茶の20倍という高価さ(同著)といいます。それでも台湾の人々はこの高価なお茶を呑み、産地を育ててきたということになります。呑むだけの値打ちがあるお茶、というほかありません。
日本に輸入された場合は、安くても小売り値で100gあたり2000円にはなるでしょう。 これより安価な場合は、たとえばベトナム産であるとか、夏茶であるとか、本来の凍頂烏龍茶ではないことがほとんどではないでしょうか。