過活動膀胱症候群はどのように治療しますか?過活動膀胱症候群のいくつかの治療方法を紹介します。
過活動膀胱症候群治療の膀胱訓練
自分でできる水圧拡張です。かなり有効であるといわれています。トイレに行きたいと思ったらほんの少し我慢してみて排尿の間隔をのばしていきます。排尿日誌をつけながらおこなうと効果的です。
過活動膀胱症候群治療の水圧拡張
萎縮した膀胱を水圧で拡張する方法です。麻酔をして行います。治療の中心であり、診断にも有用です。治療効果が長続きせず、再び水圧拡張を必要とすることもあります。
過活動膀胱症候群治療の膀胱拡大術、膀胱摘出術
他の治療法ではなかなか効果が上がらず、症状が強い方に対して、腸管を用いて膀胱を大きくしたり、あるいは膀胱そのものを摘出したりする場合もあります。
しかし、術後も痛みが続いたとの報告もあり、手術には、慎重な検討が必要です。
過活動膀胱症候群治療の膀胱内注入療法(膀胱の中に薬剤をいれること)
抗凝固剤であるヘパリンや局所麻酔薬である塩酸リドカインを膀胱内に注入することがあります。ただし膀胱内注入療法単独の治療効果はそれほど大きいものではなく、また持続期間もそれほど長くありません。
通常は水圧拡張の効果を持続させるための補助的な治療として、1-4週間くらいの間隔で外来で定期的に行います。
過活動膀胱症候群治療の薬物療法
現在日本で入手できる薬剤のなかでは、抗うつ薬(特に塩酸イミプラミンが痛みの緩和に有効)、抗ヒスタミン剤などが使われています。
また、抗アレルギー剤の一種であるトシル酸スプラタストが有効ではと期待が持たれています。
通常いくつかの過活動膀胱症候群治療方法を組み合わせて行います。完全に治癒することを目指すのではなく、症状の緩和、消失を目標にします。
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