食事療法・運動療法を始める前に知っておきたいこと
生活習慣病の予防のために、食生活や運動習慣の改善が必要と思っていても、具体的に何をどの程度すればよいかわからない人は多いもの。そもそも生活習慣を変える目的は? あなたに効果的な方法は? 「食事と運動と、どちらがより効果的ですか?」「食事療法と運動療法は、どの程度行えばいいですか?」「よくなったら止めてもいいのですか?」など、さまざま。
始める前に再チェック! 生活習慣を見直す目的は?
生活習慣の改善で元気に長生きを
食事療法、運動療法は生活習慣病治療の基本となるもの。では、生活習慣病治療の目的はなんでしょうか? 繰り返しになりますが、それは、「
血糖値やコレステロール、血圧をコントロールすることで、
糖尿病の合併症や
動脈硬化の進行を防ぎ、元気に長生きすること」です。
血糖値やコレステロール、血圧の目標値は、過去のデータ解析結果から得られた、糖尿病の合併症を発症するリスクや、動脈硬化進展のリスクが大きく低下する値を採用して、定められています。ですから、それぞれの目標値を達成することには大きな意味があるのです。
ところが、どの程度の食事療法と運動療法で、 どの程度の数値の改善が得られるかには個人差があります。一概にどの程度行えばよい、とは言えないものなのです。さらに、生活習慣病の原因は悪い生活習慣と遺伝的要素なので、 残念ながら、必ずしも生活習慣の改善のみで、全ての患者さんが目標値まで改善するわけではありません。また、どの程度の食事療法・運動療法が実行可能かにも個人差があります。このことを理解した上で、自分にあった生活習慣の改善法を探していくことが大切なのです。