【別 名】…アマランス、ヒカゲイノコズチ
概 要 ●漢方で婦人の月経不調、「瘀血」を治す要薬とされており、また利尿作用があり、腰脚、関節の疼痛、痳痺、排尿不利に応用されます。 ●"准河の雄牛の膝"と訳されます。これは単に小さなこぶのある茎を表しているのかもしれませんが、同時に肝臓の治療薬として使用されることも示しています。肝臓は腱と関連があり、膝には腱がたくさんあるからです。膝の痛みはしばしば不活発な肝臓の問題を示唆しています。准牛膝は方向性をもつ治療薬で、注意を体の下のほうへ向けるのを助けます。
伝統的薬能 ・血液の循環を活発にし、血の停滞を解消する。 ・腱や骨を強化し、肝臓や腎臓に栄養を与える。 ・下焦の湿熱を取り除く。 ・血や気の流れを下に向ける。
【基原(素材)】…ヒユ科イノコズチまたは近縁種の根。
※中医学の薬性理論の大きな柱となるのが次に掲げる「性・味・帰経」で、いずれも生薬の効能効果と関連があります。
【温寒】… 平 ※性:生薬はその性質によって大きく「寒・涼・平・熱・温」に分かれます。例えぱ、患者の熱を抑える作用のある生薬の性は寒(涼)性であり、冷えの症状を改善する生薬の性は熱(温)性です。寒性、涼性の生薬は体を冷やし、消炎・鎮静作用があり、熱性、温性の生薬は体を温め、興奮作用があります。 【補瀉】… 中 【潤燥】… 燥 【升降】… 降 【散収】… 散 【帰経】…肝・胃 ※帰経とは生薬が体のどの部位(臓腑経絡)に作用するかを示すものです。
【薬味】…苦 まず心に入ります。 ※味とは薬の味のことで「酸・苦・甘・辛・鹸」の5種類に分かれます。この5つの味は内臓とも関連があり、次のような性質があります。 「酸」(酸味)=収縮・固渋作用があり、肝に作用する。 「苦」(苦味)=熱をとって固める作用があり、心に作用する。 「甘」(甘味)=緊張緩和・滋養強壮作用があり、脾に作用する。 「辛」(辛味)=体を温め、発散作用があり、肺に作用する。 「鹸」(塩味)=しこりを和らげる軟化作用があり、腎に作用する。
【薬効】…月経調整作用 活血作用 利尿作用
【薬理作用】…抗アレルギー作用。 鎮痛、利尿、血圧を下げる。
【用 途】…漢方で婦人の月経不調、「瘀血」を治す要薬とされており、また利尿作用があり、腰脚、関節の疼痛、痳痺、排尿不利に応用されます。
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