オルリスタット(Orlistat)カプセルとは オルリスタット(Orlistat、オーリスタット、オリスタットとも)は、肥満治療薬の一種である。海外ではロシュからXenical(ゼニカル)、グラクソ・スミスクラインからAlli(アライまたはアリ)の商品名で販売されているが、日本では製造承認されていない。類薬にセチリスタットが有る。
アメリカ合衆国における治験の結果、1年間の投与により5%の体重減少が見られた成人が60%、10%の体重減少が見られた成人が27%であった[2]。一方、偽薬群では5%体重減少が31%、10%体重減少が11%であった。なお、食欲は抑制しない。日本国内に於いては治験或いは製造承認申請中である。
経口服用により腸内のリパーゼに作用し、結果的に腸管からの脂肪の吸収を阻害する。吸収されなかった脂肪は、大便として肛門を介して排泄される。
オルリスタット(Orlistat)カプセルカプセルは体内への脂肪吸収を抑え、体外に排出する働きを持つ抗肥満薬です。
体脂肪は、皮膚の下に溜まる皮下脂肪や内臓の周囲に溜まる内臓脂肪などをはじめとする体内にある脂肪のことで、内臓を正常な位置に保つ、内臓の保護、体温保持、エネルギーの貯蔵など、生命活動に欠かせない重要な働きをする大切な物質です。ところが、遺伝的な原因および過食や運動不足などの環境的要因によりカロリーを摂り過ぎた結果、体脂肪が過剰に蓄積した状態が肥満です。
このうち皮下脂肪による肥満は脂肪細胞の数自体が増えることにより起こり、代謝が悪く分解されにくい性質を持っていますが、ほかの病気の誘因となることはほとんどありません。一方で内臓脂肪は、腹筋の内側や腹腔内の内臓の隙間に付いた脂肪で、溜まりやすい反面で落ちやすいという特徴があります。しかし、体の外からではその状態を見ることができず、また皮下脂肪のように外見的な変化を伴わない場合もあることから、内臓脂肪型肥満を気付かずに放置しておくとやがて脂肪が血管に入り込み、糖尿病や高脂血症、高血圧、さらには冠動脈硬化症などの生活習慣病を起こしやすいことが明らかになっています。
食べ物の中に含まれている脂肪は、小腸で脂肪分解酵素のリパーゼによって脂肪酸に分解されてカイロミクロン(キロミクロン)という成分に変わり、骨格筋によって代謝され、尿などに排出されます。ところが、食べ物の摂取量が多いとカイロミクロンの代謝が追い付かず、再び脂肪細胞に取り込まれて蓄積することで肥満の原因になります。また食べすぎや飲みすぎ、体調不良の時などは、消化器官の機能が落ちるためにリパーゼの分泌量が減り、食べ物で摂取した脂質の消化や吸収が困難になり、これもまた肥満の原因になります。
このリパーゼの働きを抑え、脂肪酸への分解を阻害することで体内に脂肪を吸収させないようにするのが、ゼニカル120mgの有効成分であるオルリスタットです。このオルリスタットはアメリカFDA(食品医薬品局)の承認を受けた成分で、食欲を抑制するのではなく、脂分分解後の成分と結合して対外に排出させるように働きます。その結果、吸収されなかった分の脂肪分のカロリー分が総カロリーから抑えられ、減量効果を発揮します。
なお吸収がカットされる脂肪分は約30%、また脂溶性ビタミンであるビタミンA、D、E、K、βカロチンの吸収も阻害されるため、使用中はこれらのビタミンを補給するように推奨されています。減量効果は10-14日あたりから出現するとされています。
なおゼニカル120mgは、吸収した脂肪分だけを排泄する作用を持つために、例えば食事をしなかった場合や脂肪分が少ない食事をしたときなどは、服用しても顕著な効果は期待できません。また吸収されなかった分の脂肪分は便としてそのまま排泄されます。この便は脂肪分だけを含むため油のような形状であることがほとんどで、排便時に肛門周囲に不快感を及ぼしたり、また時として無意識な排泄や、便意を伴わずに放屁などのタイミングに合わせて排泄される場合もあるため、服用には注意と事前の充分な理解が必要です。
しかしながら、例えば脂肪分の多い食事を過剰に摂取した場合にのみ服用するなど、食生活のパターンに合わせて臨機応変に使用できるのもゼニカル120mgの特徴のひとつです。 オルリスタット(Orlistat)カプセル使用方法 通常、1回1カプセルを1日3回(朝、昼、夜)、食事の直前、食中または食後1時間以内のいずれかのタイミングで経口服用します。 食物脂肪に対してのみ働きかけるため、主食を摂取しなかった場合、食事に脂肪分を含まない場合などは、服用する必要はありません。 オルリスタット(Orlistat)カプセルカプセル注意事項 ゼニカル120mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
慢性吸収不良症候群の人 胆汁うっ滞のある人 授乳中の人絶対に服用しないでください |