子どもの夜尿症(おねしょ)は、「5歳を過ぎて週に2回以上の頻度で、少なくとも3か月以上の期間において夜間睡眠中の尿失禁を認めるもの」と定義されます。
夜尿症(おねしょ)のお子さんは眠りが深く、おねしょしていても起きる事はほとんどありません。夜間尿意で起きる事は無いといってよい状態です。基本的には夜間の尿量と膀胱容量のバランスが問題になってきます。要するに膀胱容量が200mlの場合は夜間尿量が200mlを超えれば夜尿になり199mlでおさまれば夜尿なく朝起きることができることになります。
まだ、精神的なストレスなども原因としてよくいわれますが小さいときから続いている夜尿症では明らかな因果関係は少ないようです。一度夜尿症が無くなってから半年以上経ってまた夜尿症が始まる場合もありますがこのような時は生活環境の変化や何らかのストレスが引き金になっているときがあります。ときにミルクなど食事アレルギーの関与もありますが頻度は高くありません。
両親に夜尿症(おねしょ)があった場合、こどもが夜尿症になる頻度は高いといわれていますが明らかな原因遺伝子は見つかっていません。
夜尿症(おねしょ)の治療は、特に泌尿器科で検査治療が必要になるのが膀胱機能に問題がある場合です。脊髄の疾患や尿道の奇形を伴うことが時にあります。日中もおしっこの回数が多かったり、漏らしてしまうなどの症状を伴うときは、膀胱の機能障害(不安定膀胱)が強く疑われます。 |