◆クコの実の詳細
枸杞(クコ:Lycium chinense)は川や土手などの湿地に生息するナス科の潅木であり、クコの実は健康食品としてあまりにも有名なので多くの説明は要らないのかもしれません。
しかし、クコの実は産地によって質が全然違うことはご存知でしょうか。現在市場に出回っているクコの実はほぼ全部中国産のクコの実ですが、最も質の良いのは寧夏(ねいか)産のものです(中国ではこれを略して「寧杞」と言います)。
寧夏(寧夏回族自治区)は、中国大陸の西北部、海抜1,000〜1,200mの高度高原であり、クコの実、スイカ、甘草、発菜、蓮根、大棗などの野生植物が豊富ですが、中でもクコの実は「紅宝」(赤い宝物)と言って重宝がられております。
旅に出る夫にはクコの実を食べさせるな
中国の女性たちは旅で長期間留守にする夫には絶対クコの実を食べさせなかったそうです。昔は今と違って交通手段が徒歩か馬しかなかったので、ちょっとした旅といっても結構な日数がかかったそうです。
クコの実は、昔から中国の人々に愛されていた生薬のひとつです。なぜでしょう?クコの実を食べて精力旺盛になった夫が旅先で浮気をするのでは、と心配したからです。
「旅に出る夫にクコの実を食べさせるな」これは中国の昔ながらの言い伝えです。クコの実には精力をつける効能があると言われています。クコの実の「精力をつける効能」がどれほどのものか、分かるような気がします。
◆クコの実の効能
中国の臨床実験の結果によると、クコの実のお茶を長期間服用した人は、体の免疫力がアップしたそうです。クコの実には老化を防ぎ、体力をつける効能があります。
クコの実は血圧を下げるだけではなく、血糖値とコレステロールを下げる効能があります。少量でもいいので、普段の生活にクコの実を取り入れてみたらいかがですか。
ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンC、カロチン、カルシウム、鉄分など栄養たっぷりのクコの実は、薬用だけではなく、食用としても使われています。
クコの実は、カロリーが低く栄養が高いと話題になってからクコの実を置いてあるスーパーも一部ありますがが、クコの実をどこでも買えるまでにはまだいたっていませんね。
日本でクコの実は、中国食材を取り扱っているお店に行かなければ簡単に手に入れることはできません。
◆中国のクコの実レシピ
クコの実スープ クコの実、棗、人参、骨付き鶏肉、タマネギを一緒に1時間ほど煮込めば栄養満点薬膳スープの出来上がりです。調味料は、少量の塩と胡椒だけです。
クコの実粥 中国の人は朝食によくお粥を食べます。米からお粥を作る時、お湯が沸騰したところでクコの実を入れ、20分弱火にかけるとクコの実の甘味と酸味が漂う「クコの実粥」の完成です。
クコの実茶 クコの実茶の作り方はとてもシンプルです。クコの実20グラム、棗6粒、水2リットルを30分煎じるだけです。クコの実茶を飲む時、蜂蜜を入れると味がまろやかになります。ポイントは、蜂蜜はクコの実茶を飲む直前に入れることです。クコの実茶を作る段階で入れると、お茶の色が濁ってしまいます。
◆どんなクコの実が良い?
新しいクコの実ほど赤い色が非常に鮮やかです。クコの実は秋に取れますが、古いものは色が黒く、時間が経っているので乾燥のし過ぎで粒が小さくなっています。
日本では干したクコの実しか見ることができませんが、中国では秋になると生のクコの実を買うことができます。
良いクコの実は、皮が薄く、肉が厚く、種が小さく、粒が大きくなっています。中国でクコの実は、大体質によって値段が分かれています。 ◆クコの実の栄養成分
ベタイン、ゼアキサンチン、リノール酸、ベータカロチン、ビタミンB群、ビタミンC、鉄分、マグネシウム、亜鉛
◆クコの実のお召し上がり方
1:クコの実でクコ酒(枸杞酒)を作る 2:クコの実を薬膳料理:お粥に、野菜炒めに 3:毎朝30粒〜50粒、クコの実をそのまま食べる 4:紅茶に5、6粒入れると上品なクコ茶ができあがります。
◆クコの実のお賞味期限:270日
◆クコの実のお保存方法:直射日光・高温多湿を避け、冷暗所にて密閉保存下さい。開封後はどうぞお早めにお召上がり下さい。 |